九谷焼は、石川県の南部(加賀市や小松市、能美市、金沢市など)で作られる陶磁器です。 今から約370年前の江戸時代前期、加賀国江沼郡九谷村(現在は石川県加賀市山中温泉九谷町)の奥山の窯で焼かれた色絵磁器が、九谷焼の始まりとされています。 窯が築かれた地が九谷村だったため、九谷焼と称されました。 現在、九谷焼は、日本が誇る伝統工芸品の1つであり、国内外を問わず高い人気を集めています。
古九谷の五彩手や、人気の赤絵細描、近代の名称が生み出した上絵技法など、九谷焼にはいろいろな技法・様式があります。 作家や窯元の数だけ作風があると言われるほど、その表現方法は多岐に渡ります。 ここでは、代表的な九谷焼の画風や様式、技法を紹介します。
九谷焼が誕生したのは江戸時代前期のこと。 加賀藩の支藩である大聖寺藩の領内・九谷村で磁器原料の陶石が発見されたことをきっかけに、前田家が色絵磁器生産に乗り出しました。 その歴史をひもとくと九谷焼という焼き物は、時代ごとに、窯ごとに、さまざまな上絵を描いていることがわかります。