一生、食べ物に困らないようにっという願いを込めて生後100日前後に行う儀式、お食い初め。
まだ離乳食も始まっていない子に、食べさせる真似だなんて茶番かもしれない。
正直、生後100日の子に、器の良さなんてわからない。
全ては大人の自己満足なのかもしれない。
だけど私は結婚式の準備の時に子供の頃のアルバムを預かり、それを見ながら泣いた。
覚えてなんていないけれど、両親が私の為に1つ1つの行事を大切にしてくれていた。
面倒な事を当たり前のように喜んでしてくれていた。
古びたアルバムの中の写真からでも十分すぎるほどの愛情が伝わってきて涙を流した。
将来このお食い初めの時の写真を見た時にきっと伝えられる事がある。
今の日本で、本当に食べ物に困ることなんてなかなかない話だと思う。
だからもう1歩踏み込んで、食卓を囲む時間を大切にしてほしいという願いを込めて九谷焼で友人の子供のお食い初めをしてきました。
この子にとってはじめての器。
大きくなった時に教えてあげよう。
はじめてのお風呂、はじめての春、そしてはじめての器の話を。